10日には行われるという首相のTPP交渉参加表明を前に、国会でも、巷でも談論風発しておりますが、この件に関して、僕は明確な反対を表明いたします。ここ数週間、様々な観点から検討を重ねて参りました。まず大きな理由としては、国益にならないということが第一の理由、あたかもTPPに参加して、国を開くということが、今のデフレを解決し、バラ色の未来が始まるような誤った情報が喧伝されていますが、むしろ逆です。そもそもこのTPP自体が、アメリカのルールのもとにあります。簡単に説明すると、相撲取りが、レスリングのリングで、勝負するようなものです。このような状況で、さらには、今までの日米間の不平等な歴史的経緯を見てきた私たちが、自信を持って勝つことができるといえるでしょうか?
TPPは、郵政民営化同様、アメリカのルールが日本に押し付けられることなのです。そのアメリカのルールとは、リーマンショックのような過度に行き過ぎた弱肉強食の自由主義経済です。いま、日本の貧富の格差は、広がっていますが、これはさらに、広げてしまう可能性が、TPPにはあります。
食料安保の問題もあります。3月11日以降、日本人は何を、学んだのでしょう?とくに、東京では、一時的な食料の買い占めが起き、足立区でも米屋の前に行列が並びました。食料というのは、私たちの生命そのものです。車や家電は、あくまでも道具なのです。生命より、道具を優先させる人及び国は、世界中どこにもありません。また遺伝子組み替え穀物の問題もあります。表示が変わらなかったとしても、加工された場合には、表示義務がなくなります。格安の海外商品が入ってくれば、知らないところで、危険な食品をとることになります。
日本人の平和主義自体は、嫌いではありませんが、参加することに意義はありません。あくまでも外交交渉は、自国の利益を最大化するためのテーブル越しの戦争なのです。負ければ、多くを失います。ならば、はじめから参加しない方がよほどましだといえます。韓国は、アメリカとのFTAで、農業を捨て、輸出を選びました。それも一つの選択だと思いますが、今後自給率の低下が、懸念されています。世界が人口爆発を迎え、温暖化による異常気象が叫ばれている中、十年内に、食料危機が起こると予言されています。これ以上、日本は自給率を落とすべきではないと考えます。食料安保の問題と農政改革の問題は、まったく別の話だと思います。
戦前、日本はバスに乗り遅れるなということで、日独伊三国同盟を結び、戦争の災禍を国民全員が受けることになりました。いま、改めて、過去の教訓に学ばなければなりません。